https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170929-00010007-houdouk-bus_all

9月29日は8回目のプレミアムフライデー。
もはや実施したという声を聞く方が難しくなっているのが実情だ。

「肉とビールでやせる」って本当?

こうした中、制度自体の見直しを求める声も出始めている。
経団連の榊原会長は「企業にとって月末は忙しい時期だ。月初めにしてほしいという声は強く、見直すとすればそのあたりになる」と述べた。

そもそもプレミアムフライデーはなぜうまくいかないのか?
また、月初めにすればうまくいくのか?
「なぜ、残業はなくならないのか」(祥伝社)の著者で、千葉商科大学国際教養学部専任講師の常見陽平さんに話を聞いた。
消費喚起策と働き方改革の両方を追い、中途半端になった

―プレミアムフライデー、何がいけなかった?

ひとつは、消費喚起策と働き方改革の両方を追ったために、中途半端になってしまったこと。

プレミアムフライデーは、元々は消費喚起策だったんです。
民間議員から出された企画で、冷え込む個人消費を好転させる狙いがあったのですが、途中で働き方改革が盛り上がり始め、そのため、消費喚起策でも働き方改革でもない中途半端なものになってしまったと思います。

もうひとつが、月末の金曜の筋の悪さ。
経団連の榊原会長が、給料日の後だからお金を使うだろうと考えて月末の金曜日にしたのですが、結局、みんな忙しくていけなかったということです。

あとは、途中で尻つぼみ感があったがゆえに、みんな恥ずかしくなってしまったというのも、うまくいかなかったひとつの要素だと思います。
月初めは経理や営業が忙しいからうまくいかない

―月初めの金曜に見直すという案、どう思う?

月末よりもよくなる可能性はありますが、月初めは経理や営業の人が忙しいので、たぶん駄目ですね。
では月の中頃はどうかと言うと、この時期は忙しくないけれど、給料日前なのでお金を使うマインドではないんです。
結局のところ、個人消費の喚起は思った以上に難しかったということなんだと思います。
消費したくなるような創意工夫が必要

―プレミアムフライデー、今後どのように見直せば、うまくいく?

これまでは消費したくなるような創意工夫がなかったので、たとえば、“プレミアム”フライデーですからサントリーのプレモル(“プレミアム”・モルツ)を水原希子がサンプリングするみたいな企画をサントリーがやったりすれば、早く仕事を切り上げて行きたくなるのではないでしょうか。