クライマックスシリーズ(CS)進出へ崖っぷちの巨人は、27日の中日戦(東京ドーム)に2−1で辛勝し4連勝。同日に行われた3位の
DeNAが引き分け、さらに翌28日で敗れたためゲーム差は0に縮まり、残り3試合に望みをつないだ。

 そんな大詰めの試合前に話題となっていたのは、TBSラジオ“最後の巨人戦”であること。すでに複数のメディアが、同局が今季限り
でナイター中継から撤退すると報じているが、この日が今季最後の巨人戦中継だった。

 TBSラジオの入江清彦社長は定例会見で「まだ結論は出ていない」と報告したものの、同局の関係者が「『“対外的”に発表できる結論
は出ていません』と言っていた。それで察してください」と苦笑するように、社内的には決定事項となっている。

 撤退理由は、巨人人気の下降による聴取率の低下、スポンサーがつかないことなどが挙げられるが、最大の原因は巨人主催試合の
中継権料の高さだという。

 中継権料は局によって違うそうだが、他局の関係者は「人気があったころに比べると少しは下がったが、巨人の“殿様商売”は変わら
ない」と証言する。

 「最近は3時間番組でも、普通は制作費は10万円程度。ところが巨人戦は、解説者のギャラなども入れると100万円では効かない。
今のラジオでこれは厳しい」(前出関係者)

 巨人には、放送権料を他球団並みに下げてでも中継を続けてもらおうという発想はないようだ。

 もっとも、これまで断トツだった巨人の人気が目減りしている一方、「札幌や福岡ではデーゲームも含めて全試合中継を売りにCMを
集めている局もあるし、各局が競って日本ハム、ソフトバンク戦を中継している」という。巨人戦に比べると中継権料も安くスポンサーも
つくため、目玉コンテンツとなっている。

 11年連続CS進出を目指す高橋由伸監督は「まだ勝つことで可能性が残されているので、勝てるように頑張る」と話した。仮にCSに出
場できたとしても、人気低下は大きな課題として残りそうだ。(塚沢健太郎)

夕刊フジ:
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170929-00000016-ykf-spo&;pos=4