久保はぐっと引き締まった顔つきで「やるからには率直に優勝したい」と語った。森山監督が掲げる目標は決勝進出だが、その1歩先をターゲットに定めた。最後の海外遠征だった8月のイェジェク国際(チェコ)ではU−17W杯の優勝候補、米国を破って優勝するなど実力は十分。「重要なのは結果」と気合を込めた。
飛び級で招集された5月のU−20W杯では出場3試合で無得点1アシスト。決勝トーナメント1回戦のベネズエラ戦に後半から出場したが、見せ場なく延長戦で屈した。ピッチで喜ぶ相手をにらむように見つめた。「今も全然忘れていない。自分が変えようと思って(ピッチに)入ったけど変えられなかった」。先輩からは「お前には次がある。頑張れ」と励まされた。チームを救えなかった自分のふがいなさに腹が立った。
だからこそ、同大会後に森山監督にU−17W杯への意欲を問われて「絶対に出たい」と即答した。ずっと活動してきたのはこの世代で、エースとして自負がある。「日本が優勝すると思っている国はほぼないと思う。いい意味で驚かせたい。結果は覚えてくれるので」。はやる気持ちを抑えるように、冷静に語った。同世代のライバルが集まる大舞台で、今度こそ輝きを放ってみせる。【岡崎悠利】
◆U−17W杯 17歳以下の各国代表による国際大会で、2年に1回開催。1次リーグは24チームが6組に分かれて行われ、各組上位2チームと3位のうち成績上位4チームが決勝トーナメントに進む。決勝トーナメントは同点の場合、延長戦、PK戦を行う。最多優勝はナイジェリアの5回で、日本は93年、11年大会のベスト8が最高。
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