冷や汗ものの試合が続いたすえに、ようやく6大会連続のW杯出場を決めたサッカー日本代表。その矢先、指揮官であるヴァヒド・ハリルホジッチ監督(65)に更迭話が浮上した。
しかも、後任の最有力候補に挙がったのは、八百長疑惑でその職を追われたハビエル・アギーレ前監督(58)だという。

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 勝てばW杯出場決定、負ければ出場圏外への転落もあり得た、8月31日のオーストラリア戦。日本にとって天下分け目の戦いだったわけだが、首尾よく制したのはご存じの通りだ。

 それでも、ハリルホジッチ監督の評価がうなぎ上りになったというわけではない。

 スポーツ紙のサッカー担当記者によれば、

「日本の選手は、ヨーロッパやアフリカなどの選手に比べればフィジカル面で劣る。だから、オシムもザッケローニも短いパスを繋ぐ、集団で戦うサッカーを目指した。でも、ハリルが強調するのはフランス語で決闘を意味する“デュエル”。つまり、1対1の勝負です。それを重視する戦術は、個人個人のフィジカルが強いチームならいいが、日本には馴染まない。だから、格下のUAE相手に最終予選初戦で敗北を喫したり、チームが空回りすることが少なくないのです」

 たまたま、オーストラリア戦は采配が当たっただけだという。

「しかも、ハリルは見下すような態度を取るから、選手たちからも煙たがられている。例えば、就任直後、小学生でもできるインサイドキックのやり方を指導し、“日本人はこんな練習もしたことないだろう”と言い放った。一事が万事、その調子。個人面談でも“お前はあれがダメ、これがダメ”と1時間以上も高圧的に説教すると聞きました」(同)

正反対
 戦術だけでなく、人間性でも不評を買っているハリルホジッチ監督。この際、W杯の本大会前に更迭し、その代わりにアギーレ前監督を再招聘すべきだという話が持ち上がっている。

 日本サッカー協会の関係者が明かす。

「アギーレは日本に関する本を読んだりして、日本文化を理解しようとしていました。そのうえで、日本のチームに適した斬新な練習方法を考案し、選手からも“退屈しない”“新しいものを示してくれる”とウケが良かった。要するに、日本サッカーを全否定するハリルとは正反対のタイプなので、後任候補の一番手になっているのです」

 しかし、アギーレ前監督は、スペイン1部リーグでの八百長疑惑に問われ、現地の検察当局から告発されている身。そのために、日本代表監督を就任わずか半年で解任されたのだ。

 サッカージャーナリストが指摘する。

「現在、スペインの裁判所は八百長疑惑の審理を停止しているようですが、もし、アギーレを復帰させて、W杯本大会の最中に再燃したらどうするのでしょうか。ましてや、日本サッカー協会は教育を管轄する文科省の関連団体。シロと判明もしていない人物を代表監督に据えていいはずがない。このタイミングで、結果を残したハリルから、ほぼ好き嫌いだけでアギーレに首を挿げ替えたら、それこそ“八百長人事”みたいなものです」

 どちらの監督になっても日本代表の前途は暗い。

9/14(木) 5:58配信 ディリー新潮
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170914-00530031-shincho-socc

写真
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