ノムさん、清宮らに「プロ入りなら高校から」=「プロは基礎からじっくり指導」


2017年夏の全国高校野球は野球の流れを変える大会と言われた。
48試合で68本塁打が飛び出し、大会記録を更新。準優勝した広島・広陵の中村奨成捕手が
清原和博(大阪・PL学園)の5本を更新する1大会の最多の6本塁打を放ったほか、
下位を打つ打者たちの一発も目立った。

(中略)

◇アマの指導は「間に合わせで応用」

18歳で課題をかみしめた「金の卵」たちが、それを将来にどう生かすか。今後の注目はその進路に移る。
中村、安田、増田らは既にプロ志望を表明した。清宮の進路表明はもう少し先になりそうだ。
清宮の希望次第でプロ各球団のドラフトに対する戦略も大きく変化しそうだ。
普通に考えれば、プロ入りか、早大進学かの選択になるだろう。清宮の人生は清宮のものであり、
本人の決断を尊重する以外にない。ただ、今回の国際大会で得た経験を、より有効に生かしてもらいたいとは考える。

このほど、プロ野球生活の思い出や今後への提言を綴った「私のプロ野球80年史」(小学館)を
出版した野村克也さんに清宮や中村への期待を聞くと、「自分が監督のときに編成部やスカウトに
しつこく言ったのは、『天性を持っているヤツを連れて来い』ということだった。
打撃がうまいとか、いい投球をするとかは、はっきり言って二の次。ボールを遠くに飛ばすことができる、
肩が強い、足が速い…。そういう天性は、教えても、鍛えても大して向上しない。
逆に天性を持っている子を鍛えれば、何とかなるものなんです」。身体能力の資質こそ、最も重視すべきと強調する。

2人の打撃について「あまりじっくり見たわけではない」と前置きしながら、野村さんは
「プロになると徹底的に研究して弱点を突いてくるし、ボールのスピードも違う。
清宮はそれを打破する能力があるかどうか。中村は金属バットの影響か、少し上体だけで打っている印象があるね」と語った。
ただ、清宮の遠くへ飛ばす能力は説明不要だし、中村は肩が強く、送球も正確。加えて脚力があって
フットワークが素晴らしい。「野村理論」に照らせば、ともに大選手になる第一条件には文句がないわけだ。

野村さんは「いずれにしても、将来プロになるのなら早い方がいいと思う」と強調し、
清宮にも「高卒プロ入り」を勧める。「大学にも社会人にもいい指導者はいると思う。
でも、人間18歳から22歳というのは基礎をつくるのに一番大事な時期。
その時期にしっかりした指導を受けられるかどうかは大きい。プロは基礎、基本、応用という段階を踏み、
しっかり基礎から指導する。これに対し、社会人は自分も(シダックスで)監督をやったけど、
どうしても間に合わせで応用に入ってしまうようなところがあるからね」。プロならその選手の将来を
大きくにらみ、若手に根気よく基本を指導する。大学や社会人はどうしても目先の結果を求めがちに
なってしまうというのだ。

(後略、全文はソースで)
時事ドットコム (2017/09/13-18:01)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017091301012&;g=spo
https://www.jiji.com/news/kiji_photos/0170913ds02_p.jpg