(セ・リーグ、阪神5−5巨人=延長十二回規定により引き分け、20回戦、巨人11勝8敗1分け、12日、甲子園)また急変…。
阪神は5点リードから、藤浪晋太郎投手(23)が死球をきっかけに崩れ、四回途中4失点KO。巨人と引き分けた
3年ぶりのシーズン勝ち越しは決めたが、首位広島のマジックは4に減り、14日にもV逸−。
クライマックスシリーズ(CS)での奮起が期待されている右腕だが、このままでは登板すら厳しい。

エビ反りになった坂本勇の背中にぶつけてしまった。帽子をとる。何度も頭を下げる。フゥ〜と息を吐く。順調に進んでいた藤浪の投球が、1球で変わってしまった。

「野手の方が序盤から点を取ってくれ、楽な気持ちで投げられる状況を作ってもらったのに、試合を作ることができずに申し訳ないです」

5点のリードをもらい、三回まで長野のソロのみの1失点。暗転したのは四回だった。初球。146キロ直球がすっぽ抜けた。そこから明らかに腕が振れなくなった。

阿部は中飛に仕留めたものの、村田にはストレートの四球。一死一、二塁から亀井にはフルカウントまで粘られ、153キロ直球を右中間へ適時二塁打された。
続く長野には中前2点打だ。3回1/3を4安打4失点。わずか71球で、タオルを投げ込まれた。
下を向き、ベンチに足早に下がった。4カ月ぶりとなる甲子園のマウンドは、あまりにも辛いものだった。

「やっぱり、ぶつけてからですよね。あそこから腕が振れなくなったというか。抜け出すとダメですね。それまではいいんだけど。スピードも出ているし」

金本監督も試合後、険しい表情だった。

勝てた試合だった。昨季から一度も土をつけていない難敵・田口に対し、打線が奮起した。
一回に福留の2点打、二回も上本、糸井、福留の適時打が飛び出し、5点をもぎとった。
楽に勝てる。そして藤浪がついに復活星をあげる。これが勝負の秋への弾みになる。苦しんだが、最後は藤浪が救世主になってくれる−。誰もがそう思ったはずだ。
しかし、「最後に何かつかんでほしいというのはある」と送り出した指揮官の期待は、一瞬にして水の泡となってしまった。

8月27日の東京ドームでも六回まで0を重ねながら、七回に村田への死球から崩れ、
6回1/3を3安打3失点。前回5日の広島戦(マツダ)も四球からリズムを作れず、4回5失点。“仏の顔も4度まで”か。

次回について金本監督は「ま、今から、話をしますよ。みんなで決めますよ、そこは」とコーチ会議に入ったが、来週は5試合しかなく、リフレッシュを終えた能見が19日以降に戻れるため、再び2軍に落ちる可能性もある。
引き分けで3年ぶりのシーズン勝ち越しを決め、CS出場は決定的だが、一発勝負のCSでの藤浪の登板は、このままの状態ならピンチだ。

「感じとしては悪くなかっただけに、もどかしいです。打たれた球も指にかかっていた。ボール1個分、甘い。その辺だと思います」と唇をかんだ右腕。
土俵際での執念をみせてほしかっただけに、もどかしいのは本人だけじゃない。フォームも気持ちも修正してかけた伝統の一戦で炎上…。現実は深刻だ。

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9/13(水) 7:00配信

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