桐生、重圧に勝つ 気持ち折れそうになるたび起き上がる
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170910-00000049-san-spo

「人生が変わった」という。世界最速の高校生と呼ばれ、電車の中や、食事に行った先で、
頻繁に声を掛けられるようになった。一方で、SNS(会員制交流サイト)に友人と楽しんで
いる写真を載せると、見ず知らずの人から「そんなことしてないで練習しろ」と
辛辣(しんらつ)なコメントを付けられたこともあった。

 タイムが伸びなかった大学2年のこと。寮近くのコンビニエンスストアに行くと、
自分を見た女性が、子供に「足の速かった人よ」と教えていた。もはや過去の人扱いだった。
「『俺はまだ走ってるぞ』と、思って。そんなこと言われたの初めてで、結構きましたよ、心に」。
応援してもらえる喜びと、無意識のうちに身の回りに充満する期待という名の重圧。
常人なら心身のバランスを崩していてもおかしくなかった。