その言葉を安易に使うことの虚しさも、
危うさも、十分にわかっているつもりではある。
いや、わかりすぎていたがゆえに、
最近では、使おうという思い自体が浮かばなくなってきていた。
それでも、彼のプレーを初めて見たとき、
真っ先に浮かんできたのはあの言葉だった。
中田英寿に対しても、
小野伸二に対しても、
中村俊輔に対しても浮かんでこなかったあの言葉だった。

ジニアス−−天才。