ヘルタ・ベルリンは10日に行われるブンデスリーガ第3節でブレーメンと対戦。この一戦に向けた会見でパル・ダルダイ監督、そして同席したミヒャエル・プレーツSD(スポーツディレクター)は、今夏に移籍の可能性があった日本代表FW原口元気の現状について話している。

2015年夏に3年契約でヘルタに加入した原口だが、今年5月にクラブが提示した契約延長オファーに断りを入れ、今夏の移籍が濃厚とされていた。クラブは同選手の退団に備え、代役としてオーストラリア代表FWマッシュー・レッキーを獲得。そのレッキーはシーズン開幕節のシュトゥットガルト戦で2ゴールをマークするなど活躍を見せ、原口がヘルタで置かれている状況がますます厳しくなったと見られていた。

だが移籍市場閉幕間際まで移籍報道が続いた原口は、最終的にはヘルタに残留。そして今夏以降の去就が決定した現在、クラブでの状況も改善した模様だ。8日に開かれた会見で、代表戦から戻ってきた原口の様子について聞かれたダルダイ監督は、微笑みながら「疲れている印象はまったくなく、いたずらっぽい目すらしていたよ」と話し、次のように続けた。

「監督としては、ゲンキと仕事をすることをとても好んでいるとしか言えない。移籍は彼自らの考えだったが、今はここに残ることになった。ただ私が前々から求めているのは、彼が次の一歩を踏むことだ。彼はそれができるが、そのためにハードワークをしなければいけない」

また、同選手についてプレーツSDは以下のように説明した。

「非常に激しいシーズンが我々を待っている。たくさんの試合をこなさなければいけない。そのため、特に過去に貢献してくれた選手たちに関しては全員を必要としている。ゲンキがその1人であることは言うまでもない。ここ2シーズン、彼は大事なプレーヤーだったが、サッカーではなく自分の契約の状況を考えていて集中できなくなっていた」

「我々は彼がまた戻れるためにクリアな状況をつくりたかった。プレシーズンでは以前の姿を取り戻したかのような瞬間があれば、集中できていない瞬間もあった。だが、それらは過去のこと。彼はここにいて、契約もあと1年分残している。来週からは週に3回も自分の力を示し、他クラブ、もしくは我々に対してアピールする機会を得られる。もちろん、あらゆる選択肢が考えられる」

移籍を希望したことで、クラブとの関係が一時期は悪化していたとされる原口だが、監督の構想にしっかりと含まれている模様。またプレーツSDは、契約延長オファーを再提示するかどうか言及こそしなかったものの、以前のような否定的な姿勢は見せなかった。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170909-00000019-goal-socc