自己ベストを出した喜びはほとんどなかった。何度も唇をかみしめ、脚をたたいた。
男子100メートルの多田は、6月にマークした10秒08を上回る10秒07。
だが日本人初の快挙を達成した桐生に敗れ「目の前で9秒台を出されてめちゃくちゃ悔しい。うれしくないベスト」
と率直に言った。

 スタートが決まらず、得意の前半で思ったほどのリードを奪えなかったという。
さらに力みが出て伸びを欠き「弱点である後半で一気に抜かれた。そこが反省点」と肩を落とした。

 ただ、8月に出場した世界選手権やユニバーシアードの疲労が残る中での好記録。
「9秒台も近づいてきている。もうちょっと筋力アップをして、後半も軽やかな走りをしたい。
桐生選手を超えていきたい」と前を向いた。

http://www.sankei.com/west/news/170909/wst1709090083-n1.html
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