J2水戸ホーリーホックは9日、FC岐阜戦前にケーズデンキスタジアムで会見を開き、30日に同所で開催される松本山雅戦を「常陸秋そばデー」と銘打ち、そばの名産地チームが戦う“そばダービー”として開催すると発表した。

 茨城県はそばの収穫が北海道、長野に次いで全国3位のそばどころで、常陸秋そばは、茨城県県北地域の代表的な食材だ。30日に松本山雅をホームに迎え撃つにあたり、信州そばのおいしさを知る松本山雅のサポーターの舌に、常陸秋そばで挑戦状をたたきつける。

 水戸の沼田郁郎社長は、質疑応答で「松本山雅に、そばでケンカを売るのですか?」と聞かれると「ケンカではなく、謙虚な気持ちで戦います。信州そばは有名ですが、常陸秋そばもあるぞ、と。信州だけじゃないよ、というのを全国にとどろかせたい」と意気込んだ。また茨城県企画部県北振興課の石寺真課長も「常陸秋そばで迎え撃つ覚悟でやりたい」と気合を入れた。当日、出店する西金そばの郷そば工房の岡崎優美子店長は試合当日、盛りそば(500円)、けんちんそば(600円)を300食、提供予定だと説明した。

 常陸秋そばは、10月中旬に刈り取られ、11月初旬に新そばが出回る。それを受け、11月から茨城県内各地はもちろん、11月20日から12月3日まで、東京都内のそば店でも「茨城県常陸秋そばフェア」が開催される。

 茨城県県北地域は、11年の東日本大震災の影響を受け、復興の途上にある中、過疎化も進んでいるという。沼田社長は「松本さんにもご協力いただき“そばダービー”でやりたい」と笑みを浮かべた。

 今季、松本から水戸に加入し、26試合に出場し10得点と大ブレイク中のFW前田大然(19)は、契約で30日の試合には出場できない。「常陸秋そばデー」への選手の参加について聞かれた沼田社長は「大然は試合に出ないので(イベントには)出られるかも」と傘下の可能性を示唆した。

 松本には6月11日のアウェー戦では1−0で勝っている。水戸は“そばダービー”で2連勝を狙いたいところだ。【村上幸将】

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