CL3連覇を目論むエル・ブランコに死角なし。

 現地時間8月24日、2017-18シーズンのチャンピオンズ・リーグ(CL)・グループステージの組み合せ抽選会がモナコで行なわれた。

 決勝トーナメント進出を懸けた32チームによる戦いは、熾烈を極め、時に誰も予想し得ない決着を見ることがある。はたして、今シーズンはどのような展開が繰り広げられるのだろうか?

 今回のグループステージにおいて、もっとも激戦となりそうなグループはHだろう。CL史上初の大会3連覇を目指す王者R・マドリーを筆頭に、名うての名手が揃うドルトムント、さらに昨シーズンのプレミアリーグで2位となり成熟度の増しているトッテナムが顔を並べたのだ。

 とはいえ、エル・ブランコ(白い巨人の意で、R・マドリーの愛称)に隙は無さそうだ。史上初のCL連覇を成し遂げたメンバーの大半が残り、さらに今夏の移籍市場ではテオ・エルナンデスやダニ・セバジョスといった若手有望株を加えて、チームの層はさらに厚みを増している。

 そんな王者に対抗するのは、今シーズンから指揮を執るオランダ人監督のペテル・ボシュの下で、攻撃的なサッカーを志向するドルトムントだ。

 ウスマンヌ・デンベレをバルサに引き抜かれはしたものの、ピエール=エメリク・オーバメヤン、マリオ・ゲッツェなど攻撃の手駒は豊富に揃っている。さらに日本代表MFの香川真司のコンディションが万全で、なおかつ負傷離脱中のマルコ・ロイスが早期復帰を果たせば、R・マドリーの牙城を崩しうる存在になるはずだ。

 アルゼンチン人監督のマウリシオ・ポチェティーノが指揮し、着実にチーム力を上げているトッテナムも見逃せない。プレミアリーグで3シーズン連続20ゴールをマークした主砲ハリー・ケインを筆頭に、クリスティアン・エリクセンやヤン・ヴェルトンゲン、ユーゴ・ロリスなど攻守に実力派が並んでいる。

 しかし、不安もある。昨シーズンのヨーロッパリーグで出場停止処分を受けたデル・アリが、CLグループステージの3試合を欠場することが決まっているのだ。攻撃の根幹を担うヤングスター不在の影響の度合いによっては、序盤戦で躓く可能性がある。

 さらに2011-12シーズンのCLでベスト8に進出するという望外の躍進を見せた過去があるキプロスのAPOELも、ダークホースとして要注目だ。