サッカーのロシアW杯アジア最終予選でB組の日本は、5日(日本時間6日未明)のサウジアラビアとの最終戦を前に本大会出場を決めた。一方、A組で日本の永遠のライバル・韓国は苦しみ、出場権獲得は同日(同)に敵地で行われるウズベキスタンとの最終戦に懸かっている。

 アジアの盟主を自認し、9大会連続の出場を目指す韓国。しかし、今予選は波に乗れなかった。韓国サッカー協会は6月にドイツ人のシュティーリケ監督を解任。申台龍(シン・テヨン)新監督で8月31日のイラン戦に臨んだが、0−0のドローに終わった。

 A組はすでにイランが1位突破を決め、韓国も無条件に出場権を手にできる2位につけてはいる。しかし、勝ち点は14で得失点差は1。3位シリアは勝ち点12で得失点差1、4位ウズベキスタンも同勝ち点で得失点差がマイナス1。差はわずかで、韓国がウズベキスタンに敗れ、シリアが同日のイラン戦に勝てば、韓国は4位に転落してプレーオフにすら回れず敗退が決定するという最悪のシナリオもあり得る。

 この危機に、5日の韓国紙・中央日報(電子・日本語版)はウズベキスタン戦について「すべてをかけた『断頭台(ギロチン)マッチ』」の見出しで記事を掲載。「負ければ刑場に連れられていくほど重要な試合」と報じた。

 その理由として、国の名誉とともに挙げたのが、「数千億ウォン(数百億円)台の金がかかる対決」であるということだ。出場を逃せば韓国サッカー協会の年間スポンサー契約292億ウォン(約29億円)が大幅に縮小。Kリーグの人気が落ちるのも確実という。

 さらに、W杯本大会の中継権料として9500万ドル(約105億円)を投じた地上波テレビ3局も広告収入が減り、国際サッカー連盟(FIFA)からのW杯出場配当金も受けることができない。

 そして、韓国選手の欧州への進出機会が減る「無形の損失」まで考慮すると、その影響は数千億ウォン規模になると推定している。

 果たして韓国は日本とともにロシアへ行くことができるのか。運命のウズベキスタン戦は日本時間6日午前0時にキックオフだ。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170905-00000536-sanspo-socc