6月22日に亡くなった小林麻央さん(享年34)のブログ『KOKORO.』が、米・スタンフォード大学の東アジア図書館のウェブアーカイブコレクションに選出され、保存されることが30日、らかになった。

 全米屈指の名門大学のキャンパス内にある同図書館は、広さは東京都杉並区と同程度の面積を誇り、現在の日本社会においてその時代を反映する意義ある代表的なブログやウェブサイトを、ウェブアーカイブに加える活動を行ってきた。これまでに脳科学者の茂木健一郎氏、哲学者の内田樹氏、政治評論家の田原総一朗氏などのブログ保存されており、アーカイブとなった情報は、同大学において今後の重要な研究の情報源となっている。

 麻央さんは2016年9月1日(木)に「ブログという手段で 陰に隠れているそんな自分とお別れしようと決めました。」という強い意志のもと、『KOKORO.』を開設。約10ヶ月でつづられた352記事は、一つひとつにメッセージが込められ多くの共感を呼び、日本だけではなく世界中を勇気づけた。現在も過去記事を英訳した記事が日々更新されている。

 今回は図書館からの要請を受け、本人や家族が協議のもとブログデータを提供することが決定した。麻央さんの夫の歌舞伎俳優・市川海老蔵は「この度は大変ありがたいお話を頂き、家族としてとても感謝しております。麻央がつづったブログが、一人でも多くの方を勇気づけ、人生を明るく照らすことができるものであればと願っています」とコメント。

 同時に、片付けコンサルタントの近藤麻理恵氏のブログ『こんまりのときめき片づけDays』も保存されることが決定。近藤氏は片づけコンサルタントとして『人生がときめく片づけの魔法』を執筆し、全世界で700万部を超えるベストセラーを記録。2015年には米『TIME』誌の「世界で最も影響力のある100人」にも選出されるなど、世界を舞台に活躍している。

 近藤氏も「このような素晴らしい機会に選んでいただき、大変光栄に思っています。これからも一人でも多くの方が片づけを終え、『ときめく人生』を送っていただけるように頑張っていきたいと思っています」と心境を語った。

◆スタンフォード大学による選出理由
『KOKORO.』
小林麻央さんは、がんとの闘病生活をブログにつづることで、社会に対して全く新しいコミュニケーションを展開し、闘病中の彼女自身を定義する新しい方法を築きました。彼女のブログをアーカイブすることは、彼女の勇敢さが時を経て前進し、そのパワーは未来の読者にも共鳴を与え、心を動かすことでしょう。当大学でもぜひ後世の研究者、一般社会のために貴重な記録として保存したい。

『こんまりのときめき片づけDays』
アメリカでも英語版の本が出版されおり、片づけることで人生をリセットし新しい生き方をスタートすると言うコンセプトが反響を呼んでおり、ウェブアーカイブに記録を残す事は、後世の研究者や一般社会のための貴重な資料となる。

ORICON NEWS2017年8月31日04時00分
https://news.infoseek.co.jp/article/oricon_2096494