【学力テスト】国語、大阪は全国最下位…他の科目も平均以下

平成29年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果が28日、公表された。大阪府内の小中学校とも、
全ての科目で平均正答率が全国平均を下回った。小学校は全国平均より低い状態が続き、国語はA・Bとも全国最下位。
中学校は、以前と比べて改善傾向にあるが、数学は全国との差がやや広がった。
テストは小学6年と中学3年が対象。科目は国語と算数・数学で、4月に実施。A問題は基礎知識を、B問題は活用力
をみる。府内では、小学校995校(7万1298人)、中学校470校(7万1889人)が参加した。

文部科学省は今回、都道府県別に加え、政令市別の結果も公表。大阪市の平均正答率は小6と中3の全てで府、全国
平均いずれも下回った。堺市は中3国語Bと数学Bが府平均に及ばなかったものの、小6算数A・Bは全国平均を上回った。

小学校の国語では、文章などから情報を取り出してまとめたり、自分の意見をコメントしたりする問題が苦手という。
府教育庁は「基礎、基本の徹底とともに、要約の力をつけることが必要」と分析している。
経年でみると中学校では改善傾向が続いており、府教育庁は「地道な取り組みの成果が出てきている」とする。
ただ、国語、数学ともB問題に課題があった。

文科省が示したのは整数値のみだが、府はこれまでとの比較ができるよう少数値まで発表。小学校の平均正答率は全国
平均を0・8〜3・0ポイント、中学校は0・9〜3・1ポイント下回った。
白紙解答の割合を示す「無解答率」は、小学校は全国水準に近いが、国語に課題がみられた。中学校は前回に比べ、
全てで全国との差が広がった。

また、同時に行われた学習状況調査では、授業以外の学習時間について「まったくしない」「30分未満」と答えた
小中学生の割合が全国に比べて高かった。

向井正博教育長は「課題の改善に向けて、市町村とともに、より一層学力向上の施策を進めていきたい」
とするコメントを出した。

配信2017.8.29 09:22更新
産経WEST
http://www.sankei.com/west/news/170829/wst1708290024-n1.html