伸び悩む中日・高橋周平、複数球団からトレードの打診 新庄剛志氏との共通点も
http://www.sanspo.com/baseball/news/20170821/dra17082113000002-n1.html
中日の沖縄・北谷での春季キャンプの打撃練習。新外国人ゲレーロに負けない鋭い打球を飛ばしていたのは、
6年目の高橋周平内野手(23)だった。「今年は違う」と首脳陣も目を細めていたが、またしても期待は裏切られた。

右腕の尺骨を骨折したビシエドに代わって15日に1軍再昇格した高橋は
「もらったチャンスを生かしたい」と決意を新たにしたが、出場4試合で12打数無安打。
今季は30打数2安打、打率・067(21日現在)とサッパリだ。

2011年秋のドラフトでオリックス、ヤクルトとともに1位指名した中日が高橋の交渉権を獲得。
「将来の大砲候補」と期待されたが、今季も1軍に定着できなかった。
それでも、複数の球団からトレードの打診があった。環境を変えれば、大化けする可能性も…ということだろう。

長嶋打撃コーチは、伸び悩む理由のひとつに、日米で活躍し、
ファッションやパフォーマンスでも注目を集めた新庄剛志氏
(阪神、日本ハム、メッツなどでプレー、06年に引退)とだぶらせた。

「僕が、阪神に在籍していた当時、新庄とは、選手、コーチとしても接したが、彼はすごく素直な性格というか…。
いろんな人から『こう打ってみろ』とアドバイスされても、聞き流すことができずに、それを取り入れて、
打撃フォームが狂ってしまうことが何度かあった。自分の打撃に合わなければ無視すればいいのに。
高橋も同じで、あれこれ指摘を受けて、自分の『形』を見失ってしまっている」

20日の阪神戦(ナゴヤドーム)は午後2時のプレーボールだったが、
午前9時半、土井打撃コーチらとともに、誰もいないグラウンドに姿をみせてロングティーなどを行った。
ミニキャンプの雰囲気だった。

「これまでも高橋本人には言ってきたが、打つときに『間』がとれていないし、無駄な動きが多く、
体が前に突っ込んでしまう。だから2軍の投手は打てても1軍のスピードボールには差し込まれて対応できない。
チーム事情が許す限り、1軍に帯同させて、本人、土井コーチと話し合いながら、
打撃フォームを変えていこうと思う」と波留打撃コーチ。

 クライマックス・シリーズ(CS)出場は絶望的となり、
森監督も来季を視野に入れた若手の積極起用にウエートを置き始めた。
高橋の実力の見極めも残り試合のテーマのひとつだろう。

西武のコーチ時代に清原、中村(おかわり君)らを熱血指導した土井打撃コーチは
、「結果が出ないなら結果が出るように死に物狂いでやる。最後は自分で壁を突き破らないと、
この世界で長く生きてはいけない」と、あえて突き放した。