一昨日の731部隊に関するNHKの番組は見ごたえがあった。

東大や京大出身の優秀な医学者がチフス菌などによる細菌戦のために、捕虜による人体実験を繰り返していた記録が生々しく映し出された。

こうした学者の多くは罪に問われることもなく、戦後大学や製薬会社で重要な役職についていた。薬害エイズ事件で国内で最大の被害を生み出した製薬会社ミドリ十字も731部隊の出身者が設立した会社だ。

昨日はインパール作戦についてのNHK番組を見た。無謀な作戦のために多くの日本兵が餓死や病気だ亡くなった様子が、生き残った人の生々しい証言で明らかにされた。

戦争は一方の国だけの責任ではない。しかし、少なくとも日本も多くの同胞が戦死するとともに、多くのアジアの人々を殺したことは事実だ。そうした責任を後世に伝えることによって間違いを繰り返さないことが重要だ。

安倍総理には、そうした責任に対する国家指導者としての自覚が欠落している。

菅直人
衆・民進/第94代内閣総理大臣。
1946年10月10日 山口県宇部市生まれ
東京工業大学理学部応用物理学科卒
弁理士
●第94代内閣総理大臣。
●民主党結成時の党代表。
●橋本内閣で厚生大臣を務めた際は、薬害エイズ問題を徹底究明。

http://blogos.com/article/240789/