昭和天皇の弟の証言

”南京の総司令部では、満州にいた日本の部隊の実写映画を見ました。
 それには、広い野原に中国人の捕虜が、たぶん杭にくくりつけられており、
 また、そこに毒ガスが放射されたり、毒ガス弾が発射されたりしていました。
 ほんとうに目を覆いたくなる場面でした。
 これこそ虐殺以外の何ものでもないでしょう。
 しかし、日本軍が昔からこんなだったのではありません。
 北京駐屯の岡村寧次大将などは、その前から軍紀、軍律の乱れを心配され、
 四悪(強姦、略奪、放火、殺人)厳禁ということを言われていました。
 私も北京に行って、直接聞いたことがあります。”

― 「THIS IS 読売」 1994年8月号 「闇に葬られた皇室の軍部批判」より
  聞き手は中野邦観・読売新聞調査研究本部主任研究員