セルジ・ロベルトは、下部組織から過ごすバルサで成功することを最大の目標に掲げてきた。それは2017―18シーズンのプレシーズンが始まる前も変わっていない。だが、ここ数週間でバルサに起っているさまざまな出来事が、セルジ・ロベルトに自身の将来を再考させる可能性は低くない。
この25歳に興味を示し、契約解除金を支払う用意があるというクラブは多数存在している。プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドとチェルシー、セリエAのミランとユヴェントス。この4クラブが有力候補に挙げられている状況だ。先日までは、マンチェスター・シティも3,500ユーロ(約45億1,600万円)を提示していた。
昨シーズン、セルジ・ロベルトはルイス・エンリケの下で最も存在感を表した選手のひとりだ。コンバートされた右サイドバックでスタメンに定着しただけでなく、状況によってはサイドハーフ、ディフェンシブハーフ、さらにはウイングなどでプレーした。それも高いレベルで、いくつもの勝利に大きく貢献したことは見逃せない。
バルサで47試合、スペイン代表で3試合という出場数からも明らかである。セルジ・ロベルトはバルサで成長を続け、新シーズンもエルネスト・バルベルデにとって欠かせない存在になることを目標にしていた。
クラブもセルジ・ロベルトへの信頼を言葉にしているものの、現在までのところ同選手にとって理想的な状況とは言い難い。シャペコエンセを迎えて行われたジョアン・ガンペール杯でも、レアル・マドリードとのスーペルコパ第1戦でも、セルジ・ロベルトはスタメンに入っていない。
昨シーズン、主にプレーした右サイドバックには、アレイクス・ビダル、そして新加入のネルソン・セメドという2人がいる。本職でもある中盤は、セルヒオ・ブスケツ、アンドレス・イニエスタ、イヴァン・ラキティッチなど多くのタレントがひしめくオーバーブッキング状態だ。
そして追い討ちをかけるかのように、14日にブラジル代表パウリーニョの獲得が発表された。技術面では劣るとはいえ、同じポジションの選手を補強したという事実は、セルジ・ロベルトに退団の可能性を考えさせる機会となったはずだ。
セルジ・ロベルトには、昨シーズンのように多くの出場機会を約束してくれる複数のクラブがある。その契約解除金は、奇しくもバルサがパウリーニョを獲得するために広州恒大に支払った金額と同じだ。
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