不肖の息子に超大物プロデューサーの父親も困惑した様子だった。
職場や自宅に危険ドラッグを隠し持っていたなどとして、14日、TBSのメディアビジネス局担当部長のA(51)が、医薬品医療機器法違反と傷害の疑いで警視庁に書類送検された。
Aは今年4月、東京都中央区のホテルで、都内に住む35歳の女性会社員の顔面に危険ドラッグ「ラッシュ」をかけ、約1週間の炎症を負わせた疑い。

「女性とは出会い系サイトで知り合ったそうです。
ホテルで女性に『嗅いでみる?』と言って、無理やり危険ドラッグを鼻に近づけ、顔にかけてケガをさせた。
ラッシュは鼻から吸うと動悸が激しくなり、興奮作用をもたらす。この種の薬物を使用する目的のほとんどは“キメセク”です。
本人は『快楽のために何回か使った』と話しています」(捜査事情通)

女性から相談を受けた久松署が6月、渋谷区の自宅とTBS本社を家宅捜索。
ロッカーからラッシュが入った小瓶が数本見つかった。

「Aは米国の大学を卒業後、1990年に国内の大手事務機器メーカーに就職。4年後の94年にTBSに中途で入社している。
Aは2人兄弟の長男で弟は電通に勤務し、海外に赴任しています。父親は元テレビ制作会社の役員。
誰もが知っている名作ドラマを何本も手掛けた名物プロデューサーで、中でもTBSの作品が一番多いですね」(TBS関係者)

そこで父親を直撃したところ、「そうなんですか。知らなかった。いま初めて聞いた。向こうからも電話もかかってこないし、忙しいんだろうなと思ってこっちからも電話しなかった。連絡がないからおかしいなぁとは思っていた。そういう事件があったんですか。どうもすみません。全然知らなかったものですから、コメントのしようがない。相手の女性にも申し訳ない。バカだなぁ、まったく。いいコメントができればしたいんだけど、予備知識がないので何も言えない。どうもすみません」と、まさに平身低頭だった。

Aは生まれも育ちも表参道近くの渋谷区で、妻と息子2人の4人家族。仕事で度々、カンヌ映画祭に出席するなど、セレブ暮らしを送っていた。
TBSによると、Aが所属するメディアビジネス局は、番組DVDの販売などコンテンツ2次利用などの事業を統括する部署。

Aは取り調べに対し、「過去にも何回か使ったことがあり、出張先のフランスで購入して日本に持ち込んだ」と話し、常習していた疑いがもたれているが、「6月に事件が明るみになったというのにこれまで何の処分も出ておらず、過去の経緯からも社内では『懲戒解雇はない』といわれています」(TBS関係者)。
「厳正に処分する」とコメントしたTBSに、処分内容について聞いたところ、「状況の推移を確認してからなので、今の時点ではお答えできることはございません」(広報部)。

しかし、父親は「会社もクビになるでしょう。そうしなけりゃ、他の連中に示しがつかないでしょうね」とバッサリ。
長年、TBSに貢献してきた大物プロデューサーに忖度しているのかどうか分からないが、父親の方がよっぽどまともな感覚の持ち主だ。

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