これは悲劇だけれど、登場人物の誰も悪くないし誰も非難は出来ない。


舞台で共演した恋人役を本気で好きになるということが俳優の仕事だ。
俳優と結婚するということは、仕事の度に夫や妻が自分に冷たくなり夜は一緒に寝てくれなくなる。
その仕事が終わって自分の元に帰ってきてくれるのか、毎回心配する。
一線を越えられて離婚を求められるかもと、旦那さんは生きた心地もしなかったろうね。

そういったことも含めて俳優と結婚するということは、それなりの覚悟が求められる。
気の休まる時間のない地獄のような結婚生活(妻が寝取られる不安)を送るのが女優の夫なのだ。
自殺されたご主人は、女優と結婚するには優しすぎる人だった。

上原多香子は女優なのだから、最上の仕事を果たしたということ。