元寇の役で生き残った元の兵の残した記録。

鄭思肖『心史』
「倭人は狠、死を懼(おそ)れない。
たとえ十人が百人に遇っても、立ち向かって戦う。勝たなければみな死ぬまで戦う。...
倭の婦人もはなはだ気性が烈しく、犯すべからず。
(中略)倭刀はきわめて鋭い。

王ツ『汎海小録』
「兵杖には弓刀甲あり、しかして戈矛無し。騎兵は結束す。
殊に精甲は往往黄金を以って之を為り、珠琲をめぐらした者甚々多し、刀は長くて極めて犀なるものを製り、洞物に銃し、過。
但だ、弓は木を以って之を為り、矢は長しと雖えども、遠くあたわず。人は則ち勇敢にして、死をみることを畏れず」