ここ数年、往年の人気漫画を題材にしたキャンペーン企画が何かと話題になっている。
「創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展 VOL.1」の開催に合わせて実施中の『週刊少年ジャンプ』with東京メトロスタンプラリー」もそのひとつだ。
「ドラゴンボール」「北斗の拳」「シティーハンター」など、『週刊少年ジャンプ』に連載されていた人気作品のキャラクターが東京メトロ各駅のスタンプやポスターに使われている。

■「キン肉マン」が今でも熱狂的な支持を受けている

最盛期には653万部を記録した漫画雑誌『週刊少年ジャンプ』の歴史においては、誰もが知っているメガヒット作品が多数存在する。
なかでも「キン肉マン」の人気はいまだに根強いものがある。

「キン肉マン」はゆでたまご(嶋田隆司、中井義則)による漫画作品。
キン肉星の王子であるキン肉スグル(キン肉マン)が、次々に襲いかかる強敵たちと戦いを繰り広げるプロレスバトル漫画だ。

連載が始まったのは1979年。
ただ、2017年現在でもその人気は衰えていない。

フィギュア、Tシャツ、タオルなどの関連グッズが発売されているのはもちろん、アプリゲーム「キン肉マン マッスルショット」、「ビックリマン」とコラボした新商品「肉リマンチョコ」なども話題になっている。
単なるリバイバルブームの域を超えた驚異的な盛り上がりを見せているのだ。

なぜ「キン肉マン」は今こんなに熱狂的な支持を受けているのだろうか? 
「キン肉マン」の連載が始まった年に生まれた「キン肉マン世代」の1人であり、同作品を幼い頃から愛読している生粋の「キン肉マン」愛好家である私が、その魅力を分析してみたい。

まず、「キン肉マン」がほかの往年の人気漫画と決定的に異なるのは、今も連載が続いている「現役」の作品であるということだ。
しかも、「関連作品」や「スピンオフ」ではなく、れっきとした「本編」が継続中なのだ。

最初の「キン肉マン」は1979年から1987年まで『週刊少年ジャンプ』に連載されていた。
いったん連載は終了したのだが、1997年には『週刊プレイボーイ』誌上で「キン肉マンU世」が始まった。

これは、かつての主人公だったキン肉スグルの息子・キン肉万太郎を主役にしたスピンオフ作品である。
「キン肉マンU世」の連載は2011年まで続いた。
そして、2011年に満を持して「キン肉マン」本編の連載がウェブサイト「週プレNEWS」で再開された。

■「懐かしの漫画」ではなく現役の人気漫画

その連載は今も続いている。
今年5月に1つのシリーズの完結パートが公開されたときにはウェブ上でも大きな注目を集め、「キン肉マン」がツイッターのトレンドワードになったこともあった。
「キン肉マン」は決して「懐かしの漫画」ではなく、れっきとした現役の人気漫画なのだ。

しかも、その内容が実に絶妙である。
往年のファンなら思わずうなってしまうような展開がしばしば見受けられる。
以前に出てきたキャラクターが新しい一面を見せたり、かつての名場面を連想させるようなシーンが次々と登場したりして、古参ファンのツボを刺激してくる。
過去の人気漫画が復活するケースは漫画界全体ではそれほど珍しくはないのだが、「キン肉マン」ほど過去の設定のアレンジが巧みな漫画はほかに見たことがない。

その理由として巷でささやかれているのは、編集者の有能さである。
現在、「キン肉マン」を担当しているのは、子供の頃からこの作品を読み続けてきた若手の編集者だという。

彼はもともと自分がファンだったからこそ、ファン心理をくすぐるような鋭い設定や演出を次々に提案できる。
今の「キン肉マン」には、ファンの目線に立った見どころが随所にちりばめられている。

いわば、作者が自分の作品の同人誌を描いているようなものだ。
それが連載再開以降の「キン肉マン」の作品としての大きな強みなのだ。

そして何よりも、「キン肉マン」には作品自体に圧倒的なパワーがある。
ファンには有名な話だが、「キン肉マン」ではその場限りの思いつきとしか考えられないような荒唐無稽な設定や演出がポンポン飛び出す。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170808-00182939-toyo-bus_all

★1:2017/08/08(火) 07:06:44.76
http://hayabusa9.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1502179733/

※続きます