飲酒暴行疑惑で謹慎中の巨人・山口俊投手(30)について26日、球団首脳が初めて言及。老川祥一オーナー(75)=読売新聞グループ本社最高顧問=は「当面は試合に出てもらえるような状態ではない」と無期限の出場停止を明言した。

 この日の広島戦(京セラドーム)を観戦後、報道陣に対応した老川オーナーは、主力投手として昨オフのFAで獲得した山口俊の背信に失望感をあらわにした。

 「せっかく活躍してもらえると思って来てもらっているわけだが、ああいうトラブルを起こされて、球団としては大変困ったなと思っています」

 横浜DeNAから3年総額10億円(推定)の大型契約で引き抜いたが、故障明けで先月ようやく1軍に昇格。ところが今月11日未明に都内の飲食店で右手甲に裂傷を負い、酒に酔ったまま治療に向かった病院で扉を壊した上、男性警備員を負傷させた疑い。被害届を受理した警視庁が捜査している。

 不祥事が発覚した18日以降、山口俊は練習を含めて野球活動を見合わせている。示談を成立させ、謝罪会見ができれば復帰の道筋も見えるが、交渉は進んでいないようだ。

 老川オーナーは「球団としても、調べられるだけのことは調べつつある。もちろん山口本人から事情を聴いているが、病院側の方が球団に対して、あまり説明してくれていないという状況もあるらしい」と示談交渉の難航を示唆。「警察の捜査を待つしかない部分が多い」と説明した。

 関係者によると、山口俊は当初、被害者側の主張の一部を強く否定。示談交渉がこじれる原因となった可能性もあるが、今や“完落ち”状態だという。

 老川オーナーは「状況的には監視カメラで(報道で)言われているような行動があったと。本人も、非を認めているようなので、球団としてはある程度の判断をつけざるを得ない」と語気を強めた。

 謹慎が明けてから再調整する過程を逆算すると、今季中の実戦復帰は難しいかもしれない(笹森倫)

7/28(金) 16:56配信 夕刊フジ
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