ブライトン移籍が暗礁に乗り上げ、一転して残留の線が浮上。

去就問題で揺れるヘルタ・ベルリンの原口元気が、文字通りの窮地に立たされている。

ドイツ紙『ビルト』によれば、レッドブル・ザルツブルクに所属するオーストラリア代表MFヴァレンティノ・ラザロのヘルタ・ベルリン加入が間近に入っているようだ。
7月21日にメディカルチェックをパスし、近日中にも2021年6月までの4年契約にサインする見込み。移籍金は400万ユーロ(約5億円)と見られている。
 
現在21歳のラザロはオーストリアの名門ザルツブルクで若くして10番を背負った、アタッカーの有望株。昨シーズンは崩しの切り札として君臨し、チームの4年連続11度目となるリーグ優勝に貢献した。
「NEXTロナウジーニョ」の異名をとるテクニシャンで、超絶技巧を駆使したサイドからの仕掛けが最大の武器。左右両サイドをこなす汎用性も併せ持ち、パル・ダルダイ監督がかねてから獲得を熱望していた。
 
ラザロの加入が実現すれば、原口が苦しい立場に追い込まれるのは想像に難くない。今夏、ヘルタ・ベルリンからの契約延長のオファーを断った原口は、
プレミアリーグに昇格したブライトンへの移籍を目指していたが、移籍金の折り合いがつかず、交渉は暗礁に乗り上げている。
 
その後これといった進展もなく、一転して残留の線が浮上。しかし、ここまではテストマッチで右SBで起用されるなど、ダルダイ監督からは構想外とも取れる扱いを受けている。

現陣容でウイングのレギュラークラスは4人。サロモン・カルー、アレクサンダー・エスバイン、マシュー・レッキー、原口だ。左ウイングのレギュラーは大黒柱のカルーが当確で、
原口は残る「右」の1枠を巡って、エスバイン、レッキー、そして加入間近のラザロと争わなければならない。
 
契約延長を拒否するという背信行為を働いた原口は、いわばマイナスからのスタートを余儀なくされている。ここから首脳陣の信頼を取り戻し、定位置を奪い返すのは至難の業だ。
 来夏のロシア・ワールドカップ出場を目指す原口にとって、ベストの選択肢は出番を得られるクラブへの移籍だろう。しかし、ここまでは具体的なオファーがなく、ヘルタ・ベルリンでプレーするしかないのが実情だ。
 
はたして原口はこの袋小路から抜け出せるのか。引き続き、その動向に注目が集まる。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部

7/24(月) 13:46配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170724-00028060-sdigestw-socc

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