J1は約3週間の中断期間を経て、第19節を29、30日に行う。再開初戦に敵地で横浜Mと対戦する12位の清水は、30歳のベテランFW長谷川悠の評価が急上昇。浮上へのキーマンとして期待されている。

 長谷川は8日のG大阪戦で清水移籍後のリーグ戦初先発。12日の天皇杯いわきFC戦も開始1分に先制点を奪うなどチームの公式戦2連勝に貢献した。

 「この数年、体が思うように動かなかったが、久しぶりに状態がいいことを実感している」と長谷川。左ふくらはぎ、左足首痛が長引き、昨夏の清水加入後はリハビリに費やす時間が長かった。今季も状況は変わらず、焦りから3月のルヴァン杯柏戦に強行出場したが、痛みを再発させた。その後は完治するまで実戦練習を控え、再起に懸けた。

 187センチの長身。ゴール前の高さが際立つが、山形時代から長谷川を指導してきた小林監督は「周りを生かしつつ、自分も生きるタイプ。試合の全体像を描けるのでパスコースが増える」と断言する。最近2試合は長谷川に左サイドにいる時間を増やすよう指示。右MFの枝村もボールを保持していない時間の動きの質が高く、2人の相手DFを惑わす動きが効果的だった。

 いわきFC戦で2トップを組んだ鄭大世は「(長谷川が)自分を意識してくれるのでやりやすかった」と話す。長谷川は「ボールタッチ数は少なくても、サッカーがうまいと言われる選手を目指してきた。自分の動きを他の選手に理解してもらうことが今後の課題」とチームへの貢献を誓う一方、「小林監督にゴールで恩返ししたい気持ちもある」と本音も口にする。

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