記者もノーマーク 
阪神桑原を残した金本監督の眼力
[2017年5月13日9時42分]

<ニッカンスポーツ>

都内のチーム宿舎近くを散策していると、後ろから肩をたたかれた。「何しているんや?」。南球団顧問も散歩の帰り道で、額には汗が浮かび上がっていた。

前球団社長として、金本監督の就任に携わった。超変革2年目の今、堂々と首位に立っている。「まだまだこれから…」と口ぶりは慎重だったが、指揮官の育成手腕をあらためてたたえた。そして、こう付け加えた。

「金本監督は眼力がある。桑原の抜てきも、その1つだな」。

確かにそうだ。オープン戦の途中から合流。記者は正直言って、ノーマークだった。
すぐにファームに戻るだろうと思っていたが、指揮官の見立ては当初から違った。

成長を見逃さずに、1軍に残した。今や必要不可欠なセットアッパーだ。当初、7回を任せる予定だった岩崎が開幕から調子が上がらなかったため、桑原がいなければ、リリーフは安定さを欠いただろう。
眼力とは、他の人には見えないものを見抜く力。
指揮官には桑原の成長曲線がはっきりと見えていた。

監督は就任直後、真っ先に評価したのは、育成選手の原口だったという。眼力という大きな武器が猛虎の快進撃を支えている。

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