>>633
それまでの「ウルトラマンが現れて物語を終わらせる」というパターンでは、市井の人の危機はあくまでもサスペンスの一要素に過ぎず、ご都合主義的な解決に終始していた

しかしこのエピソードではウルトラマンは前半で敗れ去ってしまい、人間側の事態に対する切実な対応がストーリーの主軸となる
「いざとなったらウルトラマンが現れてなんとかしてくれる」という長官の希望的観測が見事に打ち砕かれるところは初代ウルトラマン「小さな英雄」でのイデの疑問を発展させてその先を描いたものだ
郷の人間としての葛藤など人間描写の部分も物語にリアリティを与えている

帰ってきたウルトラマンは第一期ファンからすれば複雑な思いの交錯する作品ではあるが、第五話六話は今見てもドラマとして真に迫ってくるものがある

怪獣にスパイナー(核兵器)使用を迫る長官=シン・ゴジラのアメリカ及び多国籍軍
ギリギリの状況で東京と市民を守るために決死の覚悟で怪獣に立ち向かうMAT=東京と日本を守るためにヤシオリ作戦で乾坤一擲の大勝負に出る巨災対
シン・ゴジラは帰ってきたウルトラマンそのものだね