少子化や子どもたちの野球人気低迷で、県内の高校野球部員数が年々減少している。14日開幕する第99回全国高校選手権宮城大
会の参加チーム数は、記録が残る1982年以来35年ぶりに60台まで落ち込んだ。県高校野球連盟は小学生による始球式を企画する
など対策に躍起だが、決定打は見いだせていない。

県内の部員数の推移はグラフの通り。本年度は2736人で、昨年度より52人減った。これに伴い、今年の宮城大会の参加チーム数は
69となり、前年より三つ少なくなった。

蔵王と柴田農林高川崎が部員不足で欠場となったほか、2、3校による連合チームも二つ誕生した。3校の連合チームが夏の大会に出
場するのは今大会が初めてだ。

野球部員の減少は全国的な傾向で、日本高野連の調べでは、本年度は16万1573人。昨年度から6062人も減少した。加盟校数は2
5減の3989で、12年連続で減少が続く。

背景には、サッカーをはじめ他のスポーツに取り組む子どもが増えたことに加え、電子ゲームやインターネットが娯楽として広がったこ
とがあるという。

県高野連は今大会の土日限定で、全会場の第1試合で小学生による始球式を初めて行う。揚野義宏事務局長は「小中学校から野球に
親しむ子どもが減っている。来年は(夏の高校野球大会が)第100回となる記念の年。何とか盛り上げていきたい」と話している。


河北新報
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201707/20170712_14044.html