--基礎体力がある人でなければ、今からでは間に合わないということですね。
では、元スポーツ選手などの体力がある人が出るとして、どのくらいの速さで、どのくらいの距離を走ることができるでしょうか。

鈴木 24時間走り切るためには「基礎速度」を保つことが重要です。また常時、移動速度もチェックしておけると安心です。一般的な速歩(早歩き)の速度は「1kmあたり10分」です。
これを24時間で計算すると、「1時間6km×24時間=144km」となりますので、近年続いている100km前後の距離も難しくなさそうに思えますが、1kmを10分というのはかなり速く、身体への負担も高いため、休憩も多く長く必要になります。

 したがって、現実的には「1時間5km×20時間=100km」くらいとなるでしょう。速度を落とした分、時間で稼ぐために、上述のように「基礎体力」が必要になるイメージです。

--短い期間で準備するために、どのような練習が必要になるでしょうか。

鈴木 短期間で体を仕上げるには「練習メニュー」が大切です。特に「量」と「質」がポイントになります。「量」としては、毎日20km走る(歩く)くらいの練習が必要です。

20kmと聞くと大層な距離に感じますが、健康のために1日1万歩を歩くことが推奨されていることを考えると、
おおまかに1歩1mくらいで、その倍がんばればいいだけです。日頃の移動でも意識して歩く距離を伸ばせば、1日で20kmは難しくない数字です。

 また、「質」としては、一歩ずつ丁寧に、ダメージ(インジャリー)を受けないようにして、身体を慣らしていきます。
この作業を急ピッチで行って、ようやく辿り着けるのが100kmという距離です。

--こうして見てみると、基礎体力があり、急ピッチで体づくりができる人を選ぶ必要があるといえますね。

鈴木 「選出指標」としては、フルマラソンを5時間で走れる人といえるでしょう。テレビ的には、感動や面白みに欠けるかもしれませんが、
現時点で「フルマラソンを5時間程度」で走れている方であれば完走確率が高くなります。フルマラソンを5時間で完走するには、1kmを平均7分で走ります。

現実的には、1kmを6分で走る走力のある人が、休憩を取ったりペースダウンした結果として得られるタイムが5時間です。
『24時間テレビ』のランナーには、この体力レベルの方を選び、完走させるように持っていくのが現実的な見方かと思います。

--ありがとうございました。

『24時間テレビ』のマラソンランナーが誰になるのか、そしてどのような練習が積まれるのか、注視したい。
(構成=編集部、協力=鈴木清和/アスレチックトレーナー)

【テレビ】<手越?ブルゾン?>発表されない「24時間テレビ」ランナー予想で侃々諤々★2
http://hayabusa9.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1499093478/