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2017/06/28(水) 18:33:20.36ID:CAP_USER96月18日、瀬戸内寂聴さんが開いているお寺「寂庵」で法話の会が開かれた。参加したのは、全国のみならず海外
からも駆けつけた抽選で選ばれた150人である。
先月15日に95歳となり、今月には「95歳としては初の著書」となる『生きてこそ』を刊行したばかり。まだ執筆意欲も旺
盛で、常人ばなれしたエネルギーは健在……と思いきや、法話で明かされたのは意外な事実だった。
実は瀬戸内さんは2月に心臓の手術を受け、それから3カ月は身体が思うように動かず、何もできなかった。書くことが
一番楽しいのに、新しい作品を書くことができなかった。そのため、鬱になりかけたというのだ。
しかし、瀬戸内さんは前向きに考えることをやめずに、立ち直ったのだという。
「身体が思うように動かないと、何もやる気がおきない。それでも定命が来るまで人は生きなければならないんです。
だから何か、自分が楽しいと思うこと、自信が持てることを探して、それを目標にするんです。私はペンを持ち、小説を
書くことを目標に、病気をなんとか乗り越えました」
■今はひどい時代だけれども
モノは豊かになったとはいえ、今は決して良い時代ではない、と1世紀近く生きてきた瀬戸内さんは感じている。それで
も、と聴衆にこう語りかけた。
「今は政治がひどいし、世界中でテロが起きているし、今にも戦争が始まりそうで、安心して暮らせる世の中ではない。
それでも同じ状態は続かないんです。
必ず変化はあるんですから、世の中に負けないで生きて、自分の幸せは自分で守らなくちゃいけません。人には苦難を
はね返す力があるんです。
みなさんも病や苦労に負けないで、自分にとって楽しいことを探して、前向きに生きる心を強く持ちましょう」
「鬱になりかけていた」 95歳の瀬戸内寂聴さんからのメッセージ
95歳。今こそ悟る、幸福になるための智恵60話。智恵とは判断力のこと。目に見えぬものを畏れよ。何者として死ぬか。
死の用意の形は――。 『生きてこそ』瀬戸内 寂聴[著]
なお、女性の年齢というのは多くの場合、デリケートな問題をはらんでいるものだが、さすがに瀬戸内さんくらいになると
、そのあたりは超越しているようで、同書の帯に大きく書かれた「95歳。」というキャッチコピーを気に入っているとのことである。
「病気の時は痛くて苦しかったけど、今こうして随筆をまとめた本と、初めての句集も出せるようになった。それはうれしいし、
また新しいものを書いていこうという気持ちにもなってきた。
やはり生きてこそ、だとあらためて思った」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170627-00523096-shincho-life