日本ハム・大谷翔平投手(22)の起用法にメジャースカウトから「WHY?」の声が上がっている。

 27日のソフトバンク戦(ヤフオク)で80日ぶりの一軍戦出場。6点を追う8回に代打出場し、相手2番手・岡本のチェンジアップに空振り三振を喫した。

 大谷は「2か月半、ピッチャーの球をまともに見ていなかったので、どういうふうに自分の目に映るのか確認したかった。(岡本は)素晴らしい投手ですし、そんな簡単に打てない。ただ、思っていた以上についていけた。球自体は見えていた。目では追えているので、それなりに対応できると思う」と手応えを語ったが、現実はいまだトレーナー管轄から外れないリハビリ選手だ。

 栗山監督は「試合勘がない中で少しずつ慣れていくしかない。少しずつ二刀流のステップを踏み出しているので、こっちもそのステップを確認しながら進めていかないといけない」と語ったが、全力疾走ができないため、起用法は極めて限定的。左太もも裏肉離れを起こした4月8日のオリックス戦(京セラ)から12週間目の“ぶっつけ起用”に、やはり違和感は拭えなかった。

 これは大谷を追いかけるメジャー球団スカウトも同じ。あるスカウトは「この矛盾を(米国人の上司が)理解するのに苦しんでいる」としながらこう続けた。

「まず、故障から回復していない選手を登録することが(MLBでは)ありえない。それは、完治することが試合に出られる最低条件だと選手自身に責任を持たせる意味もある。そして、回復したとトレーナーが判断しても、次にそれを確認するためのマイナー調整は必ず課される。10週間以上も試合に出ていない選手をいきなり(一軍)登録して出場させるリスクより大きなものはない。何のためにそのリスクを冒し、復帰を急がせたのか」(前出スカウト)

 果たして今回の見切り発車復帰は、大谷の今後にどんな影響を与えるのだろうか。

2017年6月28日 16時30分 東スポWeb
http://news.livedoor.com/lite/article_detail/13263963/