黒人が代表選手になり始めた時、私は声をあげなかった。
同じ日本人として応援すべきだと思っていたから。

黒人が代表にどんどん増えていった時、私は声をあげなかった。
私は差別に反対だったし、その競技にあまり関心もなかったから。

時代は進み、選手、監督、解説までもが黒人だらけになった。
もうそのとき日本人(東洋人)が五輪に出る権利のために声を上げる者は誰一人残っていなかった。