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■ステレオタイプのイメージが原因?

杉山氏は、今回の「日傘ブス」問題は、当然のことながら日傘をさしている人より、それを見ている人に問題があると話す。

「(ワイドナショーの)番組内でゲストのウエンツ瑛士さんもおっしゃっていましたが、日傘をさす人に過剰な期待があるのではないでしょうか。日傘をさしているのは、上品で美しく、どこかはかなげで......と、そんなステレオタイプのイメージがまだ残っていると思います。見る人が勝手に日傘をさす女性の容姿を想像し、そのイメージに当てはまらなかったら『ブス』という強い言葉で叩く、とこういうわけです」
最近は男性の日傘も増えてきたため、「ちょうど今、日傘のイメージの過渡期にきているのではないでしょうか」とも。

では、「ブスだから傘で顔を隠す」という意見についてはどうか。

「たしかに顔を少し隠してキレイに見せる、という女性も多少はいるかもしれません。そういった意味では、マスクが外せない女性の心理と近いものもありますが、数は少ないでしょう。なぜならマスクと違って、屋外しか顔を隠せないからです」
杉山氏は、「いずれにしても日傘と容姿はなんら関係がありません。今回のような誹謗・中傷の拡散は、ネット特有の攻撃性と匿名性に原因があると思います」と言い切る。

■ブスとは容姿のことではなくマナーのこと

ところで、今回の「日傘ブス」問題で、見過ごせない意見も出てきた。それは、日傘のマナーだ。

「思慮が足りない人が多いから言われるのだと思う。人混みだろうがさし続ける人の多いこと」
「人混みで日傘をさす行為が危険で人様に迷惑をかける」
「日傘ブスってそういうことか。てっきり他人の迷惑考えずに行列や人混みで日傘を差してる人のことかと思ったよ」
など、ブスとは容姿のことではなくマナーのこと、という意見も相次いでいる。