阪神“糸原株”が急上昇 出塁にこだわる粘っこさ「これまでいなかったタイプ」
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2017.6.15
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糸原は13日の西武戦でも7回に2点二塁打を放ち雄たけびを上げた

 阪神のドラフト5位・糸原健斗内野手(24)=JX−ENEOS=が交流戦で存在感を高めている。球団OBは「これから先も北條、大和との遊撃争いは続くが、レギュラーに一番近いのは糸原。あの勝負強さは魅力」と評価する。

 13日現在交流戦に限ると打率・333で、打点はチーム最多の9。13安打は高山を抜いて球団新人最多記録だ。「例年、評判倒れに終わるルーキーが多い中で、糸原はキャンプから評価を上げ続けている」と球団幹部も目を細める。

 身長175センチと小柄だが、スイングスピードの速さは金本監督の目にとまった。「これは掘り出しもの」と、2004年の鳥谷以来13年ぶりの新人内野手開幕1軍を射止めたのは、プロの速球に負けないパワーを備えていたからだ。

 開幕からしばらく控えが続いたが、北條の打撃不振でスタメン出場のチャンスをもらった。今ではライバルを押しのけて出番は一番多い。

 「社会人(JX−ENEOS)では三塁が本職だったが、二塁、遊撃もこなせる器用さがチームにすればありがたい。現に二塁の上本が故障欠場したときはちゃんとカバーするなど、貴重な存在になっている」とも先のOBは話す。

 5月12日のDeNA戦から19日のヤクルト戦まで10打席連続出塁のセ・リーグ新人記録も作った。3安打、7四死球の内訳でも明らかなように、出塁にこだわる粘っこさが首脳陣の評価を高めている。

 「順調にいけば、これまで阪神にいなかった、しぶとい選手になる」と球団関係者の期待は大きい。 (スポーツライター・西本忠成)