『ナウシカの映画を作ってるときの宮さんは、日常付き合ってる宮さんとまるで違ってた。
宮さんは、朝9時に出社して午前4時まで働く。つまり19時間も働く。
なんて働く男なんだろうとたまげた。日曜は一切ない。土曜もない。
宮さんはスタッフに言っていた。「この短い期間で映画を作らないといけない。
これは非常体制である。俺に付き合って欲しい。俺は誰よりも早く来て誰よりも
遅くまで仕事します。だから皆さんよろしくお願いします」。
宮さんは、ご飯を食べる時間ももったいないので、
アルミの弁当箱にぎゅうぎゅう入ってる奥さんの作った弁当を、箸で半分に分けて、
右をお昼、左を夕飯にしていた。食べるとき以外はずっと机の前にいた。
ナウシカの制作に入ったとたん何も喋らなくなった。
そんな宮さんが「一日だけ休みたい」と言った。
珍しいことを言うと思ったら正月だった。元日だけ休んだ。そして2日から来て、
また同じ生活だった。

巨匠とはだいぶ違うな・・・