斎藤佑樹、夕刊フジだけに語った真相 
遅延型卵アレルギー克服で掴んだ623日ぶり白星 2017.06.02

日本ハムの斎藤佑樹投手(28)は5月31日の横浜DeNA戦(札幌ドーム)で
今季2度目の先発マウンドを踏み、6回途中5安打1失点の好投。
2015年9月16日のロッテ戦(QVCマリン)以来623日ぶり、
本拠地に限ると14年9月29日の西武戦以来975日ぶりに勝利投手となった。
昨年0勝に終わり崖っぷちに立つ男は、人知れず「遅延型食物アレルギー」に悩まされ、
“卵断ち”で体質の改善に挑んでいた。

(中略)

「実は『半年間の卵抜きの生活』が必要と言われています。卵黄も卵白もダメ。
でも卵って、本当にいろんな食事に使われている。
外食に行っても店員さんに『このメニューには卵は使われていますか?』と確認しますし、
自炊のために食材を買うにも成分表は欠かさずチェックします」と明かす。
徹底した“卵断ち”の理由は、「遅延型食物アレルギー」という耳慣れない症状にある。

復活へ向けてやれることはなんでもやってみようという考えから、昨秋約5万円自腹を切って
血液を米国の検査機関に送ったところ、斎藤の場合は卵に対する遅延性アレルギーが
5段階評価で最も強い『5』と診断されたという。

卵の場合、体内にできた抗体が消えるまで半年間が必要とか。あまりに身近な食材なだけに
食事をするにも「気の休まるときがなかった」と苦笑いを浮かべる。
苦労の甲斐あって、4月には体質が改善。
この日の試合後も「効果はあったと思います。(集中力が)切れなかった」と手応えを口にした。

一般的に食物アレルギーというと、卵、大豆、牛乳、そば、えび・かになどを食べたときに起こる
じんましん、かゆみ、呼吸困難などの症状を指す。すぐに症状の出るものを即時型アレルギー、
食物などを摂取後、数時間から数週間たってから出現するものを遅延型アレルギーと呼ぶ。

(中略)

斎藤は昨年、不振の上、出版社社長にポルシェなどを“おねだり”し提供を受けていたとの
“文春砲”に見舞われ、なんだか少し鼻持ちならないイメージも付いてしまった。

だが実際には、野球に取り組む姿勢は地道だ。昨年オフからパーソナルトレーナーのケビン山崎氏(65)に師事。
今季に入ってからもチームでの練習後、ケビン氏が経営するトレーニングジム
『トータルワークアウト』に通い詰めている。
ケビン氏は「彼は自分のことを話さないから、誤解されやすい。本当にストイックな男ですよ」と素顔を明かす。

そんな斎藤が本紙記者にこう語ったことがある。
「いまは苦しいですけど、子供の頃から一番なりたかったプロ野球選手になれたことは、
幸せだと思ってるんです。だって、なりたい職業にみんなが就ける訳じゃないでしょう。
だからこそ、このままじゃ終わりたくない。自分がプロの世界で生きた爪痕を残したいんですよ」

たかが1勝、されど1勝。今回の好投で先発ローテに踏みとどまった。
チャンスを待ち続けた右腕が爪痕を残すのはまだこれからだ。(片岡将)

(一部省略、全文はソースで)
ZAKZAK http://www.zakzak.co.jp/sports/baseball/news/20170602/bbl1706021100001-n1.htm