中田「そういえば皆さん、『天下を獲る』『天下を獲る』って芸人さん言わなくなっちゃいましたよね?

じゃあ『天下』って何なのか。私はこの数年間、M-1に優勝したり、番組のMCに抜擢されることを『天下を獲る』ことだと思ってたんですね。

だけど本当は違っていた。違ってたんですよ。

数多の実力のある芸人さんが『天下』を獲ろうとした、でも本当の意味では獲れなかった。

じゃあどうして獲れなかったのか。

各ジャンルのお笑いの大会を思い返してみましょう。漫才、M-1の審査員席に座っているのは誰なのか。コント、キングオブコントの審査員席に座っているのは誰なのか。大喜利、IPPONグランプリ!トーク、すべらない話!!

そうだよ、そうなんだ!!

何にしたってもそこに必ずあの人がいるじゃないか!!

あの人が『何が面白いか』っていう価値基準を決めてるじゃない!!

つまりさ、『“何が面白いか”っていう価値基準を決められる』、それが『天下を獲る』ってことなんだよ!!

そんなところで優勝なんかしてさ、『認められた』ってもさ、『天下』は獲れないじゃない!!

じゃあさ、本当に『天下を獲る』ためにはどうすべきか!!

……そう、そうなんだよ。
『天下を獲る』ために、オレたちがやるべきことはただ1つ!


松本人志、その人を倒すことだ!!!!」


拍手喝采と不安とで沸き立つ会場。

藤森「……まぁね、あっちゃんがどうなろうともオレはあっちゃんに付いていくからね」

2人でガッチリと握手。

中田「……お時間ですか?」

藤森「はい、お時間です。」