フジテレビの連続テレビドラマ『貴族探偵』の第6話が22日に放送され、平均視聴率7.5%(ビデオリサーチ調べ/関東地区、以下同)と、またもダウンした。
同ドラマは、フジの月曜夜9時台の連ドラ枠“月9”が今クールで30周年を迎え、その記念作として人気ジャニーズアイドルグループ嵐の相葉雅紀を主演に据えた作品だが、惨敗状態に陥っている。テレビ局関係者が語る。

「最近の月9は毎クールのように低視聴率が話題となり、前クールの『突然ですが、明日結婚します』では“月9史上最低視聴率”をマークしてしまいました。
そこで今クールの『貴族探偵』では、フジはジャニーズ事務所に頭を下げて、なんとか相葉に出演してもらったという経緯もあり、多額の制作費・宣伝費を投入し、
さらには中山美穂、松重豊、滝藤賢一、生瀬勝久、仲間由紀恵、広末涼子という主役級の豪華俳優陣を揃え万全の体制で臨んだにもかかわらず、結果は大コケ。
そのため、すでに決まっている次クールの『コード・ブルー』の次、秋クールのスポンサー確保とキャスティングが難航したため、フジ内は一旦は月9枠打ち切りに傾きました」

当サイトも今月、フジが月9打ち切りの方向に動いていると報じたが、ここにきて、なんとか秋クールも月9継続のメドが立ったという。

「秋クールはもともと木村拓哉主演の人気シリーズ『HERO』が放送される予定でしたが、『貴族探偵』の撃沈に加え、放送開始の9月がちょうどSMAP元メンバーの契約更新タイミングに当たり、
一部メンバーが退社する可能性もあり、そうなれば昨年の解散騒動で戦犯扱いされた木村のさらなるイメージ悪化も懸念される。
さらに、ジャニーズとベッタリの関係だったフジの亀山千広社長の退任が決まったこともあり、ジャニーズは正式に木村の出演を断り、企画は白紙となりました。
しかし、フジはなんとか主役に篠原涼子を押さえることに成功し、月9続行が決まったのです」(前出と別のテレビ局関係者)

●市長モノ

では、そのドラマの内容は、どのようなものなのであろうか。

「篠原がシングルマザーの役で、待機児童問題で子供を保育園に預けられないという状況を変えるため自ら市長になり、
過去にキャバクラ嬢として働いていた過去が暴かれ批判を受けたりしながらも奮闘するというストーリーです。
古田新太などの出演がすでに決まり、篠原の夫・市村正親の出演も検討されています。篠原主演ということで、なんとかスポンサー確保のメドもたったようです」

ちなみに、キャスティングをめぐっては興味深い動きもあったと、同関係者は言う。

「フジは天海祐希にも出演オファーしましたが、天海主演で現在放送中の連ドラ『緊急取調室』(テレビ朝日系)のスペシャル版が12月に放送されるという理由と、
昨年フジで放送された天海主演の『Chef〜三ツ星の給食〜』が大コケしたという理由で、天海の事務所は断ったようです」

いずれにせよ、なんとか放送にこぎつけた月9だが、この篠原ドラマが“月9ラストの作品”になる可能性も高いと、別のテレビ局関係者は指摘する。

「通常、連ドラは2クール前には企画内容やキャスティングが固まりますが、『貴族探偵』に引き続き
『コード・ブルー』も最初の数話が惨敗となれば、その時点で年内いっぱいでの月9枠打ち切りをフジは決定する可能性は十分にあるでしょう」

フジの窮地は続く。

http://dailynewsonline.jp/article/1315210/
2017.05.27 06:40 ビジネスジャーナル