[5.21 全国高校総体東京都予選1次予選2回戦 日大豊山高 3-11 國學院久我山高 駒沢第2]

個々が絶妙なポジションを取りながら速いテンポで正確にボールを動かし、ゴールに結びつける國學院久我山高。
その中で異質なFWがこの日は存在感を発揮し、2得点を叩き出した。

FW北澤快(3年)は昨年4月、東京Vユースから通っていた國學院久我山のサッカー部に転籍。
当初は東京Vユースと國學院久我山のテンポの違いに戸惑ったというが、今年はチームのパスワークの中でより個性を発揮することができるようになっている。

トップ下で先発したこの日は1-0の前半20分に左サイドでボールを受けると、右足のコントロールショットを決めて1点目。
國學院久我山の清水恭孝監督もボール扱いについては歴代の久我山の選手の中でも上位にあると認める力の持ち主は、後半2分にスルーパスを引き出して2点目のゴールを奪った。

後半は得意の左サイドで突破力を見せるなど、圧巻の11発大勝に貢献。
だが、「自分はドリブル得意なんですけど、パスに頼らなくて自分で行けるところがもっとあったかなと思います。
ちょっと暑さにもやられて自分の良いところを出せなかった」と首を振ったほか、プレッシングの部分でも緩さがあったことを反省していた。

ボールスキルの高さに加えて、身についてきたことを実感している当たりの強さ。五分の競り合いで相手選手がバランスを崩しているようなシーンも何度か見られた。
元日本代表の名MF北澤豪氏を父に持つサラブレットは、今年飛躍する可能性も十分にあるタレントだ。

清水監督は良い意味でも悪い意味でも「天真爛漫さ」の持ち主であることを口にしていたが、本人は「調子に乗っちゃうタイプなので。
何プレーかいいプレー続いちゃうと、自分でちょっと持っちゃってチームのリズム崩しちゃったりしている。
しっかり判断してやっていかないといけない」とより状況に応じたプレーを意識していくことを誓っている。

偉大な父からの金言も素直に受け止めている。
「この前の実践(学園、関東大会予選準決勝)との試合とか、その前の暁星の試合とか自分の良さを出せていなかったり、自分のところで詰まっちゃったりすることを凄く言われていて。
『気持ちが見えていない』とも言われています。(父が武器としていた部分が欠けていること)それは、監督からもよく言われますね」。
無尽蔵のスタミナと闘争心で走り回り、“日本のダイナモ”と呼ばれた父の武器だった部分もより求めて抜きん出た存在になる。

今年の目標は残り3つの東京タイトルを全て獲得すること。
そして将来については「大学でもっと経験重ねてからプロを目指したい」と考えているという。
選手層の厚い國學院久我山の中で自分を確立して、結果を残して、目標に前進する。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170523-01640048-gekisaka-socc
ゲキサカ 5/23(火) 23:04配信

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