https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170520-00000015-nkgendai-spo
王者奪取でも赤字か ボクシング村田諒太「世界初挑戦」の採算

この興行自体、そもそもボクシング関係者の間では、「とても採算が取
れない」ともっぱらだった。

 ロンドン五輪金メダリスト・村田諒太(31=帝拳)の世界初挑戦を
目玉にした「トリプル世界戦」と銘打った今回の興行、帝拳ジムの本田
会長はファイトマネーを含めて「約5億円規模」と明かしていたが……。

「日本で開催する通常の世界戦のギャラを含めた費用は8000万円が
相場、トリプルでも1億3000万円から1億5000万円。5億円は
破格も破格で、日本ではあのマイク・タイソンがやった2度のヘビー級
タイトルマッチに次ぐ規模になる。WBA世界ミドル級2位の村田の世
界初挑戦は当初、相手の同級1位のアッサン・エンダム(33)の地元、
フランスで開催する方向で話が進んだ。それを、プロモーターが日本に
持ってきたわけだ。エンダムのファイトマネーをかなり上積みし、納得さ
せたともっぱら。相手側のセコンドの人数、スパーリングパートナー、
彼らを含めた飛行機やホテルのランクなども相当、譲歩したと聞いている。
すべては、ホームで少しでも有利な条件で村田に戦ってもらうため。今回の
興行が赤字になっても、チャンピオンになってくれればこの先、元は取れる
ということだろう」(ボクシング関係者)

 いわば、先行投資。思惑通りに村田が王座を獲得できなければ、赤字だけ
が残るということになりそうだ。