東北沢の駅から歩いて数分の場所、坂を下っていった先にその店はあった。
店に入る。
その瞬間、お酢の匂いに混じった雄の匂いを敏感に感じ取り、肉棒が反応する。
ああ、ここが雄の聖地か・・・
俺を見かけるなり、いらっしゃいー!と叫ぶ親父。
その股間には、きっと劣情を抑えるために六尺がまかれているのだろう。
そんな俺の興奮を他所に、親父は淡々と男の仕事をこなしている。
何に致しやしょう
親父の声が響く。
イサキを・・・
それを聞いた途端、六尺親父の手は固まった・・・。
しばらくすると親父は目の前のケースからまばゆいばかりの白身魚を取り出し、
やがて重い口を開いた。
お客さん知ってやすね?
伏し目がちの俺に眼光鋭い親父の目線が容赦なく突き刺さる。
えっええ・・・
(続く)