ニューヨーク外国為替市場概況・18日 ユーロドル、上昇
11月19日 7時04分

 18日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは上昇。
終値は1.1371ドルと前営業日NY終値(1.1319ドル)と
比べて0.0052ドル程度のユーロ高水準だった。米長期金利の
指標である米10年債利回りが1.57%台に低下したタイミングで
ユーロ買い・ドル売りが進行。ユーロ豪ドルやユーロポンド
などユーロクロスの上昇につれた買いも入り、一時1.1374ドルと
日通し高値を更新した。

 市場では「1.1340ドルには23日期限のオプションが観測
されており、しばらくは同水準を挟んでの値動きとなったが、
米金利低下に伴うユーロ買い・ドル売りで1.1350ドル超えに
あったストップロスの買いを付ける動きとなった」との声が聞かれた。

 ドル円は反発したものの、大きな方向感は出なかった。
終値は114.26円と前営業日NY終値(114.08円)と比べて18銭程度の
ドル高水準。11月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数や
10月米景気先行指標総合指数が予想を上回ったことで
円売り・ドル買いが先行。24時過ぎに一時114.48円と日通し高値を
更新した。ただ、ダウ平均が一時270ドル超下落し、米長期金利が
低下に転じるとドル円にも売りが出て114.16円付近まで押し戻された。

 もっとも、ダウ平均が下げ幅を縮小し、ナスダック総合がプラス圏を
回復するとドル円への売り圧力は後退。引けにかけては114.20円台
まで持ち直した。

 ユーロ円は反発。終値は129.93円と前営業日NY終値(129.14円)と
比べて79銭程度のユーロ高水準。前日のNY午後と本日の東京午前に
129円手前で下値の堅さを確認すると、買い戻しが優勢となった。
全般ユーロ買いが進んだ影響もあって一時129.95円と日通し高値を更新した。

 なお、ユーロ豪ドルは一時1.5649豪ドル、ユーロポンドは0.8427ポンド、
ユーロカナダドルは1.4359カナダドル、ユーロスイスフランは
1.0526スイスフランまで値を上げた。

 南アフリカランドは対ドルで一時15.7657ランドと昨年11月以来
約1年ぶりの安値を付けたほか、対円では7.25円と8月24日以来
約3カ月ぶりの安値を更新した。南アフリカ準備銀行(SARB)が
政策金利を現行の3.50%から3.75%に引き上げたと伝わると、
買い戻しが先行したものの、反応は一時的だった。

 クガニャゴSARB総裁は会見で「総合インフレ率の軌道と
上方リスクを踏まえて、インフレ期待を抑制し、主要政策金利の
将来的な道筋を緩やかなものにするためには、緩やかな利上げで
十分と判断した」などと発言。「金融政策の引き締めペースは
市場が織り込むペースよりも大幅に緩やかなものになる可能性がある」
との見方が浮上した。

 市場では「トルコリラの急落を受けて新興国通貨に売りが波及した」
との指摘もあった。リラは対ドルで11.3118リラ、対円で10.10円まで
急落し、史上最安値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:113.88円 - 114.48円
ユーロドル:1.1314ドル - 1.1374ドル
ユーロ円:129.08円 - 129.95円