LINEで送る
 NY時間に入ってユーロドルの買いが強まっており、一時1.22ドル台に上昇する場面がみられた。今週は10日にECB理事会が開催されるが、ECBが出口戦略を示唆する可能性は低いと予想されている。慎重なインフレ見通しと短期的な景気回復にをにらんだリスクから、ECBが出口戦略に転じるのは時期尚早と見られているようだ。

 その見方もあってか序盤のユーロは上値が重い印象だったが、1.2180ドル付近の売りオーダーを吸収すると買いが加速した印象。

 特段のユーロ買いの材料はないが、はやり、ロシアの動きがユーロを押し上げているのかもしれない。地元メディアがロシア当局がユーロの使用奨励のため、国営企業に対して罰則やその他の制限を検討していると報じた。ロシア財務省はこの報道を否定しているが、プーチン大統領は先週、米国は最終的にドルを制裁の道具として使ってくるだろうと述べていた。また、ロシアは自国の政府系ファンドからドル建資産を完全に削除し、ユーロや人民元、金の割合を増やすとも伝わっていた。