本日のロンドン為替市場でもユーロドルの下値は限定的になりそうだ。

 一部通信社は昨日、「欧州連合(EU)と中国が、年内の投資協定締結に向け交渉を加速」と報じた。中国とのデカップリング(分断)を進める米国からは反発が強まりそうだが、協定締結となれば新型コロナで大打撃を受けたEU経済の下支えとなるだろう。また、「EUと中国は農産物貿易を拡大」と伝わったことも、ユーロにとってはポジティブなニュース。

 また、米中対立の激化がユーロドルにとって支持要因との見方もある。中国の米国離れが進めば、中国の外貨準備高がドルから他通貨へシフトすることも予想される。ドルの代わりとして一番考えられるが、やはりユーロ(その次に円か)。中国の外貨準備高は6月末時点で約3兆1120億ドル。昨年初めて公表された通貨構成は14年時点のものだが、ドルは58%、他通貨が42%だった。