【黒田内閣府参与】
 当然、金融緩和は他の事情が一定であれば為替の下落を導きやすい訳です。
ただ、それだったら直接為替市場で介入し、直接円をディプリシエイトさせればもっとはっきり効果があるのではないかという議論があるかもしれません。
しかし、これは国際的なコンサーンを呼ぶ可能性が高いと思います。
 というのは、デフレーションやインフレーションを解決するために為替市場に直接介入することは、やや例外的というか、あまり広く認められていないと思います。
ですから、これはやや難しいと思います。
 したがって、私としては、基本的に幅広い金融市場に影響をもたらすような金融政策を重視していった方がいいのではないかと思います。
要するに、為替市場に直接介入して円安をもたらし、それでデフレーションを直そうというよりも、さまざまな金融緩和の方が望ましいのではないかと思っています。
https://web.archive.org/web/20030820130806/http://www.mof.go.jp/singikai/kanzegaita/giziroku/gaic150416.htm