「よろずのつぶやき」by Wada 不埒な存在

ところで、「2000億ドル相当の関税」については、先週末からその内情が次第にわかってきました。様々な
関係筋からの話が伝わりつつありますが、トランプ米政権では先週協議が続けられていたことが判明して
いますね。

先週の木曜日には「トランプ米大統領とムニューシン米財務長官、ロス商務長官、そしてライトハイザー
USTR代表」がミーティングを行っています。パブリックコメントに米経済を懸念する声が多く集まったこと
が報告され、ムニューシン米財務長官を中心に、関税への再考や税率の低減が提案された模様。

週末も関係者の協議が続けられ、結局、本日中にも10%の税率で正式に発表されることになったといった
ところですね。

一時は「25%」の税率を覚悟していた市場でしたから、仮にWSJが報じているとおり、税率が「10%」にとど
まることになるのであれば、それは市場としては「ポジティブ」な結果となることは言うまでもありません。

市場が先週から、かかる報道やヘッドラインに対して「かなり限られたリスクオフの反応」しか示さなくなっ
たという事実は、それまで十分に短期投機筋達の売り仕掛けで利を得ていたショート志向の向きにとって
は、どうしても受け入れがたい現実ではありますが、市場のセンチメントなど、いかに不埒な存在であるか
は、市場自身が一番わかっていることです。