公約守ったエルドアン氏、トルコ投資不能に

トルコのエルドアン大統領は残念ながら有言実行の人だった。選挙期間中に約束した金融政策に対する
統制強化を、早速実行に移した。トルコ資産がことごとく容赦ない売りを浴びた10日の市場の反応は、
ほんの始まりだろう。トルコ・リラはドルに対して下落し、同国10年債利回りは17%を突破した。
トルコ債の保証コスト(CDS)は急上昇、株価は大きく下げた。格付け会社が新たな政治的現実に
暗い見通しを示さず、すでに投資不適格(ジャンク)級としているトルコの格付けをさらに引き下げ
ないとは想像しがたい。近寄らないことが最善策であることはほぼ間違いない。リラの価値を下支え
するものは何もない。ショートにするにはターゲット水準が見当たらない。後に買い戻すためのコスト
は信じがたいほどになる。向こう見ずな者たちだけが参加するゲームでしかない。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-07-10/PBNPYU6TTDS001