トルコリラが対ドルで5%以上下落。最安値を更新した。

*年初からの下落率は約23%に達している。
*エルドアン大統領が前週、6月の大統領・議会選後に金融政策への影響力拡大を望むと発言したことが引き続き嫌気されている。
*リラは対円でも急落。日本の個人投資家が設定していた損失確定のリラ売り/円買い注文が発動されたためではないかとの指摘が出ている。
*GCMセキュリティーズのアナリストは「リラ安は国際金融市場の問題となっており、一部では、トルコのリスクが他の新興国市場に波及する恐れが高まっているとの見方が出ている」と指摘。
「トルコ中銀が思い切った対策を講じる必要性が増している」と述べた。
*トルコ政府の経済運営チームは21日に会合を開き、中央銀行が打ち出せる措置などを含めた経済対策を協議した。経済担当当局者らが23日、ロイターに語った。当局者らによると、会合には
シムシェキ副首相およびチェティンカヤ中銀総裁も出席した。
*S&Pグローバル・レーティングのシニアソブリンアナリスト、フランク・ギル氏は、通貨や政府の借り入れコストに対する圧力に当局が歯止めを掛けられなければ、財政が急速に悪化する可能性が
あるとの見方を示した。
*イスタンブール証券取引所グループは23日、声明を発表し、リラを買い支えるため、短期的に必要になる資産を除き、保有する外貨資産をリラに転換したことを明らかにした。
*トルコ10年債利回りは15.30%と、22日終盤の14.92%から上昇