2月19日週の展望

予想レンジ
ポンド円 145.50-153.50円
加ドル円  83.00-88.00円


 足もとでポンドは3月から予定されている英国と欧州連合(EU)との包括的な自由貿易協定(FTA)を柱とする「新協定」の交渉を控え、独自の方向感は限られている。5月追加利上げの思惑もくすぶっており、
ポンドは底堅い動きになるも、英国のEU離脱交渉次第の相場展開は変わらず、一方向に大きく傾きにくい。来週もドルや円の動きに左右されやすいが、2回の暴落を交えた米株の調整が一段落した可能性があり、
再び昨年末から1月にかけての株高・ドル安地合いの流れが強まる展開を警戒したい。ドル円の下方向への警戒感は根強く、クロス円は上値の重い動きが続きそうだ。
 
 EU離脱をめぐる本格的な通商協議を3月末に控え、メイ英首相の退陣を求める圧力が与党・保守党内で強まっていることに警戒したい。EUの関税同盟に留まる穏健離脱を模索するメイ首相に対し、
閣僚の中にはジョンソン外相など強硬離脱を主張する意見も根強い。保守党の48人が同意すれば党首の信任投票を行うことが可能だが、
すでに40人が集まったとの見方もある。通商協議を前に首相交代となれば、政局不安と離脱交渉への懸念でポンド売りが強まるだろう。